【初心者向け】将棋を始めて学ぶべきこと

書きたいと言っていた初心者向け記事についに着手します。

一気に書いてもどうせ抜け落ちる部分が出てくるので随時更新します。

見てる人の棋力帯的に参考にする人はほぼいないと思いますが、思想にかなり偏りがあると思われるので、ご注意ください。

 

優先順位順に1~並べます

1. ルール、駒の動き

2. 相手の玉の詰ませ方、寄せ方

3. 形勢判断の仕方、勝つために目指すべきこと

4. 駒得の仕方

5. 良い形、悪い形

6. 戦型選択について

 

1. ルール、駒の動き

当たり前のことですが、ルールを把握しましょう。初めは駒の動きを把握するのが難しいかもしれませんが、ここさえ乗り切れば将棋を楽しめる土壌が整うと言っても良いです。

駒の動きはぐぐってもらうとして、ルールについて少し触れます。

①自分の玉が詰まされる前に、相手の玉を詰ます

※詰むの概念が少し難しければ、取られる・取るに置き換えて良いです

②二歩は禁止

③動けない駒を打つのは禁止(一段目の歩・香、一・二段目の桂)

④打ち歩詰め

入玉に関して(24点法、27点法、宣言法など)

①、②については将棋を指す上で根幹になる部分となるため、必ず把握しておく必要があります。③、④は簡単なので把握しておくと良いでしょう。

⑤はどうでもいいです。有段レベルになったら思い返して把握しましょう。

ややこしい上に初心者の将棋で発生する確率はかなり低いです。

 

この章で書きたかったのは、駒の動きを含む簡単・重要なルールは把握して、頻出ではない入玉ルールはスルーしろということでした。

 

2. 相手の玉の詰ませ方

前章で記載した通り、将棋は相手の玉を詰ますゲームです。

詰ます方法が分からなければ、相手の倒し方が分からないという状況になってしまいます。

ここでは簡単なものをいくつか紹介します。(詰み形)

①頭金

②一間龍

③尻金

④つるし桂

他にもたくさんありますが、細かくなるので適当に調べてください。

画像は貼ろうと思いましたが、なんかややこしくなりそうなのでぐぐってください。

当然ながら詰み形を明確にイメージできているからこそ、寄せができるようになります。玉を詰ますパターンを少なくとも代表的なところぐらいは把握しましょう。

 

3. 形勢判断の仕方、勝つために目指すべきこと

一般的に形勢判断に使われる指標は下記の4つです。

①駒の損得

②駒の働き(効率)

③玉の硬さ

④手番

①に近づくほど序盤に重視され、終盤には評価されません。

④に近づくほどその逆ですね。

①~④を総合的に判断して形勢判断します。

 

将棋がスタートしてまず目指すべきことは①の駒得です。

詳細は4.駒得の仕方で記載します。

当然ながら、相手も駒得しよう(駒損しないでおこう)とするので簡単には駒得できません。

そこで次に目指すべきは②駒の働きをよくすることです。

これも詳細は5. 良い形、悪い形で記載します。

それでは次に目指すのは③玉をかたくすること。。。という思想になるのですが、ここはそれほど単純ではありません。

玉が硬くなれば当然評価されるのですが、玉を硬くするのに時間がかかれば、それだけ相手に良い形を築かれてしまうからです。

硬い玉自体が良い形でもあるのですが、ここらへんの細かい形勢判断は実例で説明するしかなく、強くなっていく中で身に着けるしかありません。言語化が難しいですね。

④手番は終盤限定なのでひとまずスルーして構いません。

 

将棋は自分の駒を取られずに相手の価値の高い駒をいっぱい取り、自分の駒を効率的に配置して相手の駒の働きを悪くし、自分の玉は硬いままで相手の玉を薄くしていけば、勝てる(相手の玉を先に詰ますことができる)ということですね。

 

4. 駒得の仕方

前述の通り、相手も駒得したい、駒損したくないのです。

簡単に駒得できるわけがありません。

しかし、初心者同士であれば少しテクニックを知っておくだけで駒得できる展開も多発するでしょう。強くなっていけば、そのテクニックを看過した上で攻防が繰り広げられます。将棋を指していく上で必須といえるでしょう。

①うっかり

駒の効き(動き)を失念して、駒をとられるパターンです。取られる予定ではなく、取られる位置に駒を動かしてはいけません。当然、初心者のうちはこのうっかりが頻発するでしょう。少しずつ減らしていけばいいのです。頑張りましょう。

※初心者のうちは、このうっかりの頻度が勝率に直結すると言っても過言ではないです。

②銀ばさみ

③両取りの桂(ふんどしの桂)

④大駒(飛車・角)で両取りをかけるパターン

⑤割うちの銀(角)、たすきの銀(角)

⑥桂・角が詰むやつ

頭が丸いので特に桂馬は詰みがちです

⑦空き王手的な奴

飛車・角・香の効きが影になっている状態から、駒を動かして影じゃなくする(動かした駒と飛車or角or香の効きで両取りをかける)

 

こういうテクニック以外でも(⑥はテクニックか怪しいけど)追い回してたら可動範囲が狭くて取り切れることもあります。価値の低い駒と価値の高い駒を交換していくのが基本方針です。(ただ取りを狙えることはあまりないです)

 

5. 良い形、悪い形

一番書きたかった場所です。

相手の飛車先交換を受けたこの局面、金銀の配置のみが違いますね。

どちらが良い形、悪い形でしょうか。

 

 

大半の人はすぐわかりましたかね。①が良い形ですね。

ではなぜ、①が良い形で、②が悪い形なのでしょうか、言語化してみましょう。

 

捉え方は人それぞれあると思うので、私の個人的な意見を書いておきます。

(これが正解というわけではないです)

まず、①のほうがプロ(高段者)の実戦で圧倒的によく見るから。

今回は非常にわかりやすいのでもっと理論的に解説もしますが、見たことある・あんまり見たことない、という判断基準は極めて重要です。良い形というのはそれだけ強い人が使っています。それを意識しながら指すというのが良い形を指す第一歩だと思っています。(そのために強い人やプロの将棋を見ましょうね)

 

これだけだとあんまりなので、もう少し説明すると88の角にヒモがないのが挙げられます。

符号を出して恐縮ですが、②は86歩同歩同飛同金88角成という変化が生じているため、飛車先交換が受かっていません。

また、88の角がいなくなれば86歩同歩88歩と桂馬を取りに来られて駒損しそうですね。

加えて、77金型も悪形です。相手の桂馬が65桂と跳ねてきたときに77にいるのが銀であれば66銀と逃げて、「桂頭の銀」が良い形ですが、金だと「金は斜めに誘え」を実現されてしまいますね。

※何言ってるんだこいつと思った方は適当に読み飛ばしてください。

 

重要なのは①が良い形で②が悪い形だと認識すること、です。

理論は後からついてきます。

一部格言も良い形悪い形に直結するものもあります。

それっぽいの思いつく限り挙げておきます。

・桂頭の銀

・銀は千鳥に使え

・金は斜めに誘え(斜めに動くと一手で戻れない、働きが悪くなりやすい)

・腰掛銀、早繰り銀

・金底の歩、岩よりかたし

 

あと一般的な囲いも良い形とされています。

攻めにおける良い形と守りにおける良い形(囲い)を覚えて、その形を目指して指しましょう。

将棋を指し始める上で一番大変なのは駒の動きを覚えることと、この部分だと思っています。

 

6. 戦型選択について

何でも良いです。好きな戦法を指しましょう。

ただし、強くなりたいという想いで始めるのであれば、プロや高段者が指さないような作戦は短期的に勝てたとしても採用するべきではないと思っています。

(アヒル、筋違い角、鬼殺し、端角中飛車とか)

 

好きなプロ棋士が指している戦法を真似するのが個人的には一番モチベーションにもなっていいのかなぁって思っています。

こだわりがない人向けにオススメ書いておきます。

居飛車中心(なんでも角換わりor雁木)

②ノーマル三間飛車

ゴキゲン中飛車

居飛車より振り飛車のほうが玉を囲ってからの闘いにしやすいので、安定していて良いです。その反面、居飛車のほうが主導権をにぎりやすく、相居飛車さえクリアできるのであれば居飛車側を持つのがオススメじゃないかなぁと考えています。

 

ごちゃごちゃ書いてますけど本当に何でもいいです。楽しく指せる戦法を見つけましょう。

 

最後になりましたが、初心者の方にありがちなのが、詰将棋毎日何問解くとか決めてやってしんどくなってしまうパターンです。

おそらく実戦をごちゃごちゃやってるのが一番楽しいと思うので、上記のことをさらっと学んだらいっぱい実戦しましょう。なんでもそうですが、インプットとアウトプットを程よいバランスで継続することが上達の近道かと思います。

楽しくできる勉強で強くなってもらう一助になっていれば幸いです。

 

よくわからないところなどがあれば、Twitterやブログのコメントで質問受け付けます。